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チャチャイ大いに語る

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 先日の宮川泰さんに続き、ラテンパーカッションの中本工事ことレイバレット、松本竜助と訃報が続いていますが、今日はさらにアルトサックスのスター、ジャッキーマクリーンの訃報まで入ってきてしまいました。

 73 歳というからまだまだ早すぎる死というしかありません。マクリーンは数多いスタープレイヤーの中でも極めて我々ファンにとって身近な所にいてくれた人といえるのではないでしょうか?マクリーンがジャズの世界に入ったのは50年代初期、当時の親分というか兄貴的な存在がマイルスデイビスだ。彼がマイルスのアルバム「DIG」でサイドメンとして吹き込みを行ったのは実に19歳という若さだったという。マイルスの自叙伝によれば当時の彼は生意気なうえにマイルス以上にジャンキーで、ラリったりスネたりで演奏に穴を開ける事など日常茶飯事という、どうしようもない若造だったらしい。やがて何とか若いうちに1人のプレイヤーとして独立、今度はドナルドバード、ポールチェンバース、アートテイラーら、同世代の実力ある仲間らとファンキーで勢いのある俗にいうハードバップを思う存分くり広げた、正に青春時代を経て、ジャズ自体がモードやフリーと多様化していく波に呑み込まれていく。そうなればアルバム毎に編成や自分自身の演奏スタイルまでも変化させていくという試行錯誤の時代に突入。やがてはオーネットコールマンと共演するまでに至るのである。しかもその後、ジャズそのものもロックなどにおされ風前の灯火と化していくのだけど、そうすると今度は若者にジャズを教える指導者として手腕を発揮していく。ジャズの人気も何とか復活、マクリーン自身も更にプレイヤーとして円熟を迎えると同時に、彼が育てた多くの実力ある若者が現在第一戦で活動している。
 ざっとマクリーンの経歴を書くとこんな感じなんだけど、考えたら若くにデビューしたせいかマクリーンほどジャズ、そして時代の荒波に翻弄されてきたプレイヤーも少ないのではないか?ジャッキーの一喜一憂の歴史が、ジャズの、特にモダンジャズのそれといっていいのではないか?だからマクリーンに関しては常人よりなみ外れた才能をもつジャズジャイアンツなんて言葉をあまり選びたくない。先にのべた様に身近な、ジャズファンの仲間的な親しみを感じるスターなのだ。
 そういえばマクリーンのトーンは一般のプレーヤーより少しズレてるというのは有名な話しである。おかげで一聴してすぐこの人だと解る。これは通常なら先生に注意されるべき演奏なのであろうが、モンクのピアノと一緒で、そんなのでも個性として通すと尊敬されるのである。改めて不思議な音楽である。そーいう私もサックスのトーンは常にズレズレ、いつも隣のカオリンに白い目で見られてます。私の場合下手な上に吹き方をを間違ってる以外の何ものでもないのですが、こんな私がそれでも諦めず(もちろん上手くなりたいという意欲は捨ててはいかんのだが)周りに迷惑かけながらも、続けてこれたのはマクリーンのおかげといってしまいましょう。ついでにマクリーンの誕生日は5月17日、私と同じなのだ。
 ジャッキー、あなたの残した素晴らしい(トーンのはずれた)演奏の多くは私達ジャズファンの中にしっかりと記憶しています。だから寂しくはありません。ありがとうジャッキーマック先生。
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